専業主婦に満足できず、どこかに不満を持っている妻を「クロワッサン症候群」の妻だというのなら、私なんかさしづめそのものズバリだったと思う。
しかし私が「本当の意味での幸福を持てなかったかもしれない」なんてことは、まったく余計な心配であり、大きなお世話なのである。
こちらは結婚へのスタート地点です
私は自分で選んでこの道を歩んだと思っているし、現在の生活のどこにも不満を感じずに生きられるほどの人間がデキてはいないことも十分わかっている。
誰だって自分の持っていないものを手に入れたいと思うときがある。独身で結婚にあこがれる人も、専業主婦でキャリアウーマンになりたいと思う人もいるだろう。
けれど今まではそういうことを口に出して言ってはいけなかった。自分で選んでそうなったんだもの、文句言うことないでしょと、世間はピシャリとそのグチを封じてしまっていた。

「『結婚が目的なら、それに全力でむかわなくちゃ。今の会社にいないの。男性社員、何千人もいるでしょ』(中略)
『今の会社にいなかったら、違う会社に勤めにいったらどうなの』結婚が目的ならそうすべきだと私は心から思うからだ」
松原惇子さんは『クロワッサン症候群』のなかでそんなふうに言う。
「『私ね、ずいぶん長い間まわり道をしたけど、私には専業主婦があっていたみたい。
私、自分では能力あるつもりでいたけど、誤解していたのね。私ってキャリアウーマンの器じゃなかったのよ・主婦が私に一番あっているのよ』」
登場する女性にはそんなことも言わせる。

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